アスリートのスポーツ貧血

アスリートのスポーツ貧血は陸上競技の長距離種目・サッカー・バレーボール・新体操・バスケットボール・剣道・ボクシングなどの種目に起きやすく、それらの原因は大きく3つに分けられます。
①鉄欠乏性貧血
鉄分の不足によっておこる
②溶血性貧血
地面からの衝撃により赤血球が破壊されることでおこる
③低栄養の貧血
糖質やタンパク質の不足によっておこる
いずれに当たるかを判別するため、
またコンディションを把握するためにも血液検査が重要となります。
血液検査について
血液検査は可能であれば月に1回、少なくとも年に3~4回を目安に、出来る限り同じタイミング(夕食前・練習後など)に測定することをオススメいたします。
一般的な貧血の検査で依頼すると下記項目の一部は対象として検査されない場合があります。事前に担当医へスポーツをしている事を伝えると共に、検査項目についてご相談ください。
アスリートの血液検査では以下の4項目をチェック!
① ヘモグロビン (男15.0 女13.5以上)
② フェリチン(30以上)
③ 血清鉄 (60以上)
④ 総蛋白 (7.0以上)
※()は弊社の定める長距離アスリートの目標値です。体格により個人差があるためあくまでも目安として比較すると共に、自身の数値の変化を大切にしてください。

かくれ貧血でも影響が!?

持久系アスリートの場合フェリチンの減少のみ(かくれ貧血)の状態でもコンディションに影響を及ぼすことがあります。
貧血は目に見えない症状で進行するためスポーツの現場では練習不足などと勘違いして対処されやすく、間違えた対処法をとると更なる悪循環をつくり出してしまいます。
そうならない為にも日頃のコンディションチェックとして、血液検査は定期的に実施することをオススメいたします。
まずは食事の改善から
スポーツ性貧血の予防と対策として、まずは食事の徹底から始めましょう。
特に部活動に励む中高生では運動にプラスして成長による鉄消費もあるため、普段の食事がきちんと摂れているかのチェックをしてみて下さい。
食事で補いきれない分に関しては、サプリメント等で補給することをオススメいたします。

アスリートのための貧血相談

「鉄分をしっかり摂っているのに貧血が改善しない・・・」
「普段通り練習ができなくなった。」
「体重の増減で悩んでいる。」
という選手やその保護者も多いのではないでしょうか。
ジュナップ公式LINEでは無料でアスリートのお悩み相談を承っております。
一人一人が抱えているお悩みを少しでも減らせるようサポート致します。選手本人はもちろん、保護者~指導者の方までお気軽にご相談下さい。
スポーツ貧血と診断されたら

まずは、栄養の補給・指導者へ練習内容の相談・休養(睡眠)の3点をチェックするようにしてください。
栄養について
貧血の種類によって必要な栄養素は異なります。血液検査に行った結果を必ずチェックして、何の栄養が不足しているのかを探るようにしてください。
鉄欠乏が原因の場合:
鉄分の多い食事を心がける。(*ご参考下さい:鉄分の多い食材・レシピ)
★鉄分を摂るときには色の濃い野菜や果物(ピーマンやイチゴなど)ビタミンCの多いものと同時に摂ることで吸収率UP!
★コーヒーや紅茶、緑茶などに含まれるカフェインやタンニンは鉄を阻害するものでNG!
▶食事からの不足分はジュナップフェリチンで補給!
低栄養が原因の場合:
エネルギーやタンパク質の不足が無いかを見直す。
★主食の量が少なすぎないか、1度に増やす事が出来なければ間食でおにぎりなどを摂る。
★毎食に主食の動物性のタンパク質はあるかをチェック。特に朝ご飯が抜けがちなので注意。
ポイント
・鉄分やタンパク質などは1度にたくさんの吸収ができない為、分けて摂る方が◎
練習内容について
スポーツ貧血のレベルにもよりますが、コンディションに不調を感じる時は指導者と練習内容の相談をしてください。貧血が重症である場合は、なるべく休養の時間を増やしたりランニングなどの練習をPOOLや体幹トレーニングなどの軽めの強度のものに変えることも一つです。
また、汗からの鉄損失もあるため特に貧血時は着込まない、汗をかきすぎない服装でトレーニングをしましょう。地面からの衝撃で赤血球が壊れてヘモグロビンが溶け出す(=溶血)対策として、コンクリートなどの固い路面を走らず芝生などの柔らかい路面を選んで走ることもちょっとした対策になります。
休養について
スポーツ貧血と診断された場合、闇雲に練習を頑張るのではなく睡眠時間を増やしたりすることで早期回復に繋がります。
・いつも7時間しか睡眠時間を確保出来ていない場合は、8時間取れるようにする。
・指導者と相談のもと2部練習を1部練習にして睡眠時間にあてるようにする。など
各チームに所属している場合は指導者と報告・連絡・相談を密にとりながらコンディションの回復に努めるようにして下さい。